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参加者の声(ボランティア)  ·  2010/04/19

◇春、たけのこ日和(文:江)

ほとけさまにも春の味覚たけのこを
ほとけさまにも春の味覚たけのこを

 

本日は、ひとさじの活動史上、最高の炊き出し日和ではないか。

 

そんな、うららかな天気に誘われ、調理場に向かう。

 

そこで目にしたものは…春。(主に食の面で)

 

というのも、千葉県在住のTさんが、境内地で掘りだした、たけのこを「これでもか!」と調理して、差し入れとして持ってきてくださったのだ。

 

まずは定番、たけのことわかめの煮つけ。そして、たけのことかつおぶしの煮もの。

 

それに加えて、おにぎりに混ぜられる大きさに切って甘辛く煮た、たけのこ。

 

おじさん達に春の味覚を味わってもらえるとなると、自然とテンションも上がる。

 

張りきって具材として混ぜ、握る。

 

そのたけのこが尽きかけて、今度は何のおにぎりにしようかなと迷っていると、事務局長さんがニコニコしながら「支援者の方からこんなものが〜♪」と出現。

 

その手には、切りこぶの佃煮としいたけこんぶの佃煮が。

 

これは使うしかない、と急きょ、ごはんに混ぜ込むことにする。しいたけこんぶの佃煮は、おにぎりの表面にくっつくように握ってみた。

 

試食………おいしい………!!

 

そう、なにを隠そう個人的には、ひとさじの調理でもっとも大切なことのひとつは「味見」だと思っている。

 

わたしが食べておいしいものを、おじさん達にも食べて欲しいからである。(誤解のないように、それ以上に一番大切なのは「衛生」である)

 

順調に調理が終わり、片づけも終えたころ、なぜか本堂でお念仏が始まる…。

 

やさしい心のかたまりともいえるお念仏の声も、本日まわる配食ルートの最終確認作業をしているメンバーには、なんだかせかされているようで結構なプレッシャーだったりもする。

 

そうこうしているうちに、あっという間に出発の時間となる。

自信作の「春の新作おにぎり」を手に、いざ配食。

 

葉桜になってきた隅田川沿いをてくてくと歩き、おにぎりを手渡す。まわっている途中で、なんだかいつもと違うように感じる。

 

「…おにぎりの減り、はやくないですか?」

そう、いつもよりおじさん達の数が多い。

 

冬は無理をしてもどこかに宿泊をしていた方々が、路上に帰ってきているのだろうか?

 

景気の悪化のせいだろうか?などと、色々と憶測してみるが詳しいことはわからない。(のちに池袋の支援団体から、昨年の炊き出し配食人数は5月末頃がピークだったと知る。やはり理由はよくわからないのだが)

 

途中、冬の間、多くの路上生活の方の屋根となっていた場所が取り壊しになるという工事真っ只中の現場に。

 

風邪気味だというおじさんが、「これまで2年以上ここにいたけれど、なくなるというのでどうしようかと思っている」と訴える。

 

「これからどうするつもり…とかあるんですか?」と尋ねると、「さあ、どうしようかね、困るけど先のことはよく考えられないね。」と。

 

当たり前である、わたしたちだって急に住みかを立ち退けと言われたら、困ってしまう。

 

風邪薬とマスクだけを手渡し、失礼する。無力感。

 

そうこうしているうちにも、一人10コずつ持っていたおにぎりの袋が、どんどん軽くなる。

 

活動していて一番辛いのは、手持ちのおにぎりが尽きてしまったのに、まだ配るべき人がいる時だ。

 

心のなかで、ごめんなさいね、ごめんね、とつぶやきながら集合場所まで歩く。

 

集合場所である駅に、ほろ酔いの女性の路上生活者の方がいる。どうしていいのか、わからないまま活動は終了となり、解散。

 

ああ、無力感。

 

わたしたちのしている活動が、どれだけ意味のあることなのかは、正直わからない。

 

「同じことに心を痛めるひとがいて、何かをしたいと思っているから動いてみよう」

 

そんな思いで参加している。

 

しかし、今回の活動で、わたしたちがつくったおにぎりに小さな誇りをもっていいじゃないかと感じた。

 

わたしたちがおいしいと思って、楽しくつくったものを手にしてもらうこと。

 

それだけのことだが、それこそが人と人とのつながり、つまり『縁』なんじゃないかと思ったのだ。

 

そして、吉報がひとつ。

 

調理場となっている依処に、なんと倉庫が完成。堂々の3KDKである。(3K=コンセント3つ、D=土間仕立て、K=換気扇つき)

 

これからはよりスムーズに準備ができて、依処への負担も少なくできると思うと、ちょっと安堵する。

 

これも励みにして、また一歩一歩活動をしてゆけたらと思う。

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